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CSMA/CD方式

  • 平成29年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前Ⅰ

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情報処理安全確保支援士試験 平成29年度 秋期 午前Ⅰ問11

ア 衝突発生時の再送動作によって、衝突の頻度が増すとスループットが下がる。

 CSMA/CD方式に関する記述です。

イ 送信要求が発生したステーションは、共通伝送路の搬送波を検出してからデータを送信するので、データ送出後の衝突は発生しない。

 各ステーションがそれぞれのタイミングで搬送波検出・データ送信するので、同時に送信する場合があり、衝突が発生します。

ウ ハブによって複数のステーションが分岐接続されている構成では、衝突の検出ができないので、この方式は使用できない。

 衝突の検出(コリジョン)が発生するとケーブル内の電圧が上がりイーサネット内に電気信号で伝わります。これをジャム信号と言います。

 ハブは受信した信号を電気的に処理しますが、宛先などを認識しないため、受信した信号をそのまま全てのポートに送信します。

 したがって、ジャム信号はハブを介して全てのステーションに送信され、衝突を検出することができます。

エ フレームとしては任意長のビットが直列に送出されるので、フレーム長がオクテットの整数倍である必要はない。

 イーサネットのフレームフォーマットの主要な項目は以下の通りで、オクテット(8ビット)単位になっている必要があります。

  • プリアンブル:8オクテット(64ビット)
  • 宛先アドレス:6オクテット(48ビット)
  • 送信元アドレス:6オクテット(48ビット)
  • VLANタグ:4オクテット(32ビット)
  • 長さ/タイプ:2オクテット(16ビット)
  • データ:46〜1500オクテット
  • FCS:4オクテット(32ビット)

 データ部分が任意ですが、46オクテットに満たない場合は、パディングデータを付加して46オクテットにします。

 これはフレーム長(プリアンブルを除く、宛先アドレス部からFCS部まで)が64オクテット以上になるようにするためであり、これにより衝突検出を確実に行うことができます。